唾液の減少は口臭や体の不調につながる

  病気・症状  

Q. 最近、口が渇いているなと感じることがあります。何か理由があるのでしょうか?

A. 加齢、ストレス、更年期、薬の副作用、口呼吸等の要因で口腔内の唾液量が減って口や喉が乾燥した状態になります。そして、この状態のことを「ドライマウス」と言います。

◆唾液の役割

通常、健康な成人は、平均1.0~1.5L/日もの唾液を分泌しています。 
そんな唾液の役割は多岐にわたります。
味を感じさせて噛み砕いたり食べ物を食べやすくする溶解・凝集作用だけでなく、免疫グロブリンA等の免疫成分も含まれていて口から入ってくる細菌やウイルスが体内に侵入しないように守っています。
その他にも口腔内の細菌の増殖を抑える抗菌作用(口臭の主な原因は口腔内で増えた細菌が死んでいく時に出す腐敗臭)や飲食によって口腔内が酸性に傾いたpHを中和させたり、溶けかかった歯の表面を修復して虫歯を防ぐpH緩衝作用や再石灰化作用もあり、唾液は多くの作用をもつ重要なものです。

◆ ドライマウスについて

〈具体的な症状〉

  • ・口腔内が乾く
  • ・口腔内が乾くことによって話がしにくい
  • ・ビスケット等のパサパサした食感のものが食べにくい
  • ・口腔内がネバつく
  • ・口臭が気になる

〈主な原因〉

・ やわらかい食品が多い食生活をしていると顎や舌の筋肉が衰えてしまい、唾液の分泌量が減って乾きやすくなる。
・ リラックスしている時は唾液が出やすくなるが、緊張したときやストレスがあるときは唾液が出にくくなる。緊張やストレスの多い状態が続くと、口腔内の乾燥が慢性化することもある。
・ アルコールには利尿作用があるため、飲みすぎが続くと体内の水分バランスが崩れ、唾液の分泌が減少してドライマウスを引き起こすことがある。
・ 加齢によって口周りの筋肉が衰えてくると、唾液が出にくくなる。
・ 薬の副作用によってドライマウスが起きることがある。
例:花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)、鎮痛薬、抗うつ薬・向精神薬、降圧薬、利尿剤等
・ ドライマウスを引き起こす病気として、糖尿病、脳卒中、シェーグレン症候群(免疫の異常によって起こる)がある。また、更年期障害の症状の1つにも挙げられている。

◆ 質の良い唾液を維持するための対策

・ 野菜や海藻等の食物繊維が豊富な食材やヨーグルトといった腸内環境を良くする食生活をする。
・ よく噛む。噛みごたえのある食品を食べる。
・ 脱水状態にならないように水分補給をする。特に冬は寒さから血管が収縮して血液から作られる唾液の量も減少する。利尿作用のあるアルコールは適量にし、過度な飲酒は避ける。
・ ストレスが過多にならないように解消する。

皆さんの口腔内の状態はいかがでしょうか?
この機会に自身の口腔内の状態をチェックし、質の良い唾液を維持できるように参考にしていただければと思います。
※口腔内の渇きを長期間にわたり感じる場合は、何か病気が隠れている可能性もあるため医療機関への受診をおすすめします。


The following two tabs change content below.
保健師 加藤

保健師 加藤

健康に関する情報を配信していきたいと思います。