寒い時期の快眠法~掛布団を増やす前に部屋を暖めよう~

  健康管理  

寒い時期の快眠法~掛け布団を増やす前に部屋を暖めよう~

Q. 最近、寒くなってきたので掛布団を増やしていますが、重くてかえって寝苦しいです。どうしたらよく眠れますか?

A. 掛布団を増やすよりも、まずは部屋を暖めてみましょう。

秋になり冬が近づくにつれて、外気のみならず室温は下がり、乾燥し始めます。
寒いと寝つきが悪くなるというのは、イメージはつくかと思いますが、それはどうしてなのか?そして寒い時期に快適に眠るためには何をしたら良いか?についてお伝えいたします。

どうして寒いと寝つきが悪くなる?

要因1:「寒い」と身体の中では、交感神経系の活動が高まるため。

まず、交感神経は、興奮したり不安やストレスを感じている時に働きが活発になります。
そして副交感神経は、身体がリラックスするときに活発となりますが、交感神経の活動が高まると手足の末梢血管が広がり、皮膚からの放熱が盛んになります。
しかし、「寒い」と身体の熱を奪われないようにと、交感神経を活発にし、血管を縮める役割をするため、交感神経系が活発となり、自然と眠れなくなってしまう、というわけです。

要因2:手足が冷え、皮膚からの放熱がしにくくなるため。

通常、私たちは眠くなると手足の血管が広がり、皮膚からの放熱が盛んになります。
その結果、身体の内部の体温(深部体温)が下がり、自然と眠りに誘われます。赤ちゃんが眠くなると手がぽかぽかと温かくなるのもその一つです。
しかし、手足が冷たいと皮膚からの放熱がしにくく、寝つきが悪くなります。
手足の末端が冷える冷え症の方は寝つきが悪いのではないでしょうか。

◆掛布団を増やすよりも部屋を暖めよう

寒いと、掛布団を増やそうとする方もいるかと思います。
寝室を暖めずに布団の数を増やすと、例えば夜中にトイレに行くときに手足が冷えてしまい、暖かい布団の中から室内に急に寒い外気に晒されることになりますので、血圧が急上昇し、心臓に負担がかかったり、手足が冷えてしまい、また寝付くことに時間がかかってしまいます。
また、掛布団を増やすと睡眠中の寝返りが妨げられ、睡眠の質を下げてしまいます。
掛布団はできるだけ軽く暖かいものを使用しましょう。保温効果のあるシーツを使用したり、毛布をシーツの上に敷くだけで、布団の中の暖かさがずいぶん変わってきます。
掛布団を増やす前に、敷寝具を工夫してみましょう。
また、寝心地の良い温度は「16~19度」と言われています。なるべく、室温を16度以上に保つようにしましょう。

◆身体も布団も寝る前に温めよう

皆さんは「頭寒足熱」という言葉をご存じでしょうか。
これは、頭を冷やすことで、脳の温度を下げ、手足を温めて皮膚からの放熱を盛んにするという方法で、睡眠の質をたかめる方法として昔から言われてきました。
冬の快眠には、皮膚の表面が温まるくらいのぬるま湯に浸かるか、手足をお湯で温めるようにすると良いでしょう。
しかし、いくら寒いからといって、寝る直前まで長風呂したり、熱いお湯につかるのは禁物です。
寝る前に汗が出るくらい身体が温まりすぎると体温が上がり、かえって目が覚めてしまい、寝つきが悪くなります。
入浴は、38~40度のぬるまめの湯船に15分程ゆっくりと浸かり、寝る1~2時間前までに済ましておくようにしましょう。
もし、湯舟につかれないときは、足湯をして足全体を温めてあげるのも効果的です。

また、電気毛布を一晩中つけっぱなしにするのもやめましょう。
「つけっぱなしのほうが、暖かくて寝やすいのでは?」と思うかと思いますが、つけっぱなしにしておくことは、布団の中の温度が上がり、睡眠中に体温が下がらない状況になり、かえって睡眠が妨害されてしまいます。
電気毛布を使う場合は、寝る前までに布団の中を暖めておき、寝ると同時にスイッチを切るようにしましょう。

冬の睡眠は、布団の中でずっと過ごしていたくなりますね。
朝なかなか起きれないから、夜寝つきが悪いから、という理由で、掛布団を増やしたり、厚着をして寝るのは、あまりお勧め致しません。
寒い時だからこそ、「身体の熱が適度に放散される状態」が快眠の鍵となります。
寝る前の身体が、冷たすぎず、また暑すぎない状態が冬の快眠にベストな状態です。
ぜひ試してみて下さい。


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保健師 糸井

保健師 糸井

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