その発熱、<食中毒>の可能性があるかもしれません!

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その発熱、食中毒かもしれません!

Q. 今朝から発熱して、下痢や腹痛があります。同居している家族の一部も発熱しているので、新型コロナウイルスに感染したのではないかと心配です。発熱した家族は昨晩に作り置きのカレーを食べています。

A. 発熱や下痢は新型コロナウイルスの症状にも該当しますが、梅雨の時期にカレーを食べたご家族の方のみが発熱しており、下痢や腹痛があるようでしたら食中毒の可能性もあります。医療機関への受診で事前に電話をする際は食中毒の可能性があることも伝えておくようにしましょう。

新型コロナウイルスの症状として、発熱の他に下痢や嘔吐などがあるため、食中毒でも発熱症状があると新型コロナウイルスの疑いをもたれやすいです。食中毒の疑いがある場合は医療機関へ食中毒の可能性があることや「食中毒の原因となりそうな食べ物」「食べてから発症するまでの時間」も併せて伝えるようにしましょう。

また、食中毒を見逃さないために発熱症状のある主な食中毒についてこちらでご紹介します。

◆食中毒とは

食中毒とは微生物(細菌、ウイルス)や自然毒、化学物質などがついた食べ物を食べることにより、下痢や嘔吐、腹痛、発熱などの症状が出る病気です。
食中毒の主な原因である細菌は、湿度や気温が高くなると増えやすいため、梅雨から夏の時期(5月~9月)にかけて「細菌による食中毒」にかかる人が増えていきます。また、「ウイルスによる食中毒」は冬に流行します。

◆発熱症状のある主な食中毒

①サルモネラ菌
特徴:十分に加熱していない卵・肉などが原因となり、熱に弱い特徴がある。
例:鶏卵・肉料理等
症状:食後8時間~48時間ほどで発症する。発熱、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐などの症状がでる。

②カンピロバクター
特徴:十分に加熱していない肉や生野菜、殺菌していない水(井戸水・わき水)が原因となり、熱や乾燥に弱い特徴がある。
例:十分に加熱していない鶏肉、生レバー、十分に洗っていない野菜等
症状:食後2日~7日間ほどで発症する。発熱、下痢、腹痛、吐き気などの症状がでる。

③腸炎ビブリオ
特徴:生の魚介類が原因となり、塩分のあるところで増える菌で、真水や熱に弱い特徴がある。
例:海水魚、貝類、甲殻類
症状:食後4時間~96時間ほどで発症する。発熱、激しい腹痛、下痢、吐き気などの症状がでる。

④ウェルシュ菌
特徴:肉類や魚介類、野菜類を使用した調理食品。
例:作り置きのカレーやシチューなどの煮込み料理
症状:食後6時間~18時間ほどで発症する。微熱、下痢、腹痛などの症状がでる。

⑤ノロウィルス
特徴:生カキなどの二枚貝や、ウイルスに汚染された水道水や井戸水などを飲んで感染することがあり、冬に発生する傾向がある。
例:十分に加熱していないカキ、アサリ、シジミ、ホタテ等
症状:食後1日~2日で発症する。発熱、腹痛、吐き気、激しい下痢、嘔吐などの症状がでる。

◆加熱したから安全というわけではない

食中毒細菌の中には通常の加熱調理で完全に死滅しない細菌も存在するため、加熱しても安全とはいえません。また、冷蔵庫に入れておくと細菌の増殖を遅らせることができるものの、死滅しているわけではありません。食中毒予防の三原則は細菌を「つけない」「ふやさない」「やっつける」の徹底で、事前に予防するように心掛けましょう。

また、新型コロナウイルス感染症の影響により、飲食店からのテイクアウト(持ち帰り)やデリバリー(出前・調達)の利用が増えています。テイクアウトの食品は調理から食べるまでの時間が長くなり、細菌が増えやすくなるため、特に注意するようにしましょう。

食中毒の詳しい予防方法についてはこちらの記事をご覧ください。

「今年も梅雨が来た!食中毒対策のポイントはたった3つ」

 

<参考>
食品安全委員会「食中毒予防のポイント」

農林水産省「食中毒の原因と種類」

厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)」


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管理栄養士 片桐

管理栄養士 片桐

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