よく噛むことでダイエットになるの?~咀嚼によるダイエット効果とは~

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よく噛むことでダイエットになるの?~咀嚼によるダイエット効果とは~

Q.体重を減らしたいと思っています。よく噛んで食べるとダイエットに良いと聞きますが、噛む回数と体重には実際に関係はありますか?

A.よく噛んで食べることは、①満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防ぐ、②食後のエネルギー消費量を増加させる、この2点でダイエットにつながります。また、近年の研究では、食後の血糖上昇を抑えられることも報告されています。

「よく噛んで食べることで少量でも満腹感を感じやすくダイエットになる」という話を一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、ダイエットにつながる理由は、実はそれだけではありません。
咀嚼(そしゃく)とダイエットのしくみを知り、痩せる習慣を「食べ方」からも身に着けていきましょう!

◆よく噛むことでダイエット効果が期待できる理由

①食べ過ぎ防止

脳の満腹中枢が刺激されて、少量でも満腹になったというサインが脳に送られ、食べ過ぎを防ぐことができます。
国立循環器病研究センターの研究では、「咀嚼能率(一定回数の咀嚼をどれだけ効率よくできるか示す指標)」が低下すると、メタボリックシンドロームを発症しやすくなると報告しています。
また、日本肥満学会の「肥満症治療ガイドライン」では、「咀嚼法」が肥満治療における行動療法のひとつとして書かれており、1口30回噛むことが推奨されています。

②食後のエネルギー消費量が増加

食事をとると体内に吸収された栄養素の一部が体熱となって消費されることから、食後は安静にしていても代謝量が増えます。(食事誘発性熱産生)
東京工業大学の研究チームでは、急いで食べる時とくらべてよく噛んでゆっくり食べるほうが食後のエネルギー消費量が増えると明らかにしています。
このことから、ゆっくりよく噛んで食べることは、肥満予防の習慣として期待できることがわかります。

その他にも肥満予防として、血糖値が急激に上がると脂肪を溜め込みやすくなるため、血糖値を急激に上げない食べ方を心掛けるが大切です。
北海道大学の研究チームでは、朝方では、咀嚼回数を増やすことにより、インスリン(血液中のブドウ糖を取り込むよう細胞に働きかけるホルモン)の初段階の分泌能が上昇し、食後の血糖値が速やかに低下すると報告しています。

噛むことによる身体へのメリット

噛むことは、ダイエットだけでなく、以下のような身体へのメリットもあります!

・脳の活性化
・消化・吸収をサポート
・虫歯・歯周病・口臭予防
・味覚の発達

◆咀嚼回数を増やすための工夫

自然に噛む回数を増やすための工夫として「食べ方」「調理法」から心掛けることがおすすめです!

①食べ方による工夫

・一口ごとに箸をおく
・一口量を減らす
・スプーンやフォークではなく、箸を使うようにする
・飲み物で流し込まない
・一口30回噛む(もしくは、まず噛む回数を今より5回増やす)
・一つひとつの食材をゆっくりと味わう
・食べ切る時間を設定する(今まで10分で食べ終わっていた方は食事時間の目標を15分にする)

②調理法による工夫

・食材を大きめに切る(飲み込める大きさになるまで噛むので、噛む回数が自然と増える)
・硬い食材を選ぶ(噛みごたえのある野菜や根菜類、こんにゃくなど)
・薄めで素材の味を楽しめる味付けにする(濃い味の料理は味を感じやすいため、噛む回数が減りやすい)

ダイエットのために食事量や質、運動も大切ですが、まずは「噛むこと」から見直してみてはいかがでしょうか?

   <参考>
・厚生労働省 eヘルスネット「食事誘発性熱産生 / DIT
・日本肥満学会『肥満症診療ガイドライン2016』(ライフサイエンス出版、2016年)
・Miki Kikui、Takahiro Ono、 Yoshihiro Kokubo、Momoyo Kida、Takayuki Kosaka、Masaaki Yamamoto、Takashi Nokubi、 Makoto Watanabe、Yoshinobu Maeda、Yoshihiro Miyamoto. 「Relationship between metabolic syndrome and objective masticatory performance in a Japanese general population: The Suita study」(「Journal of Dentistry」、2016年)
・佐藤有沙、大塚吉則,山仲勇二郎「朝の咀嚼運動は高炭水化食摂取後のインスリン初期分泌を促進する」(「英文総合医学雑誌」、2019年)
・ HYuka Hamada、Akane Miyaji、Naoyuki Hayashi「Effect of postprandial chewing gum on diet-induced thermogenesis」(「The Journal of Physiological Science」 、2015年)


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管理栄養士 片桐

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