もしかして五月病? 周囲ができるサポートとは

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もしかして五月病? 周囲ができるサポートとは

Q. まじめで責任感が強い新入社員が、ゴールデンウィーク明けから遅刻が続き、元気がないように思います。どのように接したらよいでしょうか?

A. 心の不調サインに早く気づきましょう。積極的に言葉をかけ、寄り添う姿勢で話を聴いてあげてください。ひとりで抱え込まず、専門職につなぐことも大切です。

大型連休明けに、遅刻や欠勤が続く社員がいる場合は五月病を疑いましょう。
五月病とは、正式な病名ではなく、5月の連休後に「憂うつになる」「なんとなく体調が悪い」「会社に行きたくない」といった軽いうつ症状に見舞われることを一般的に呼びます。
4月は就職や転勤など大きなライフイベントを迎えるタイミングです。
大きな環境変化は、それがたとえ喜ばしい変化でも、不安や緊張をともないます。
ゴールデンウィークを機に、はりつめていた糸が切れ、心身にさまざまな不調が出てしまう人が多いのです。
五月病は、医学的に適応障害や抑うつ状態などの病気と関係があるとされ、放置すれば重大な精神疾患につながる可能性があります。
そこで今回は、五月病が疑われる新入社員のために、周囲ができるサポートについてお話しします。

こころの不調サイン「けちなのみや」に早く気づこう

こころの不調は、本人が自身の症状に気づけていない場合も多く、周囲が不調の兆候をいち早くキャッチすることがとても大切です。
五月病によるこころの不調を見逃さないために「けちなのみや」サインに気をつけましょう。

け 欠勤が多い
ち 遅刻が多い
な 泣き言をいう
の 能率が悪い
み ミスが多い
や 「辞めたい」といいだす

「けちなのみや」サインは2006年に鈴木安名氏が提唱した「うつ病の可能性のある業務上のサイン」を語呂合わせにしたものです。
五月病の社員にも、こういったサインが見られます。
「なんとなくいつもと違う」「なんとなく違和感がある」という気づきが、こころの不調を早期発見するための第一歩です。
この「なんとなく」感じた周囲の不調を見逃さないようにしましょう。

積極的に言葉をかけて悩みに寄り添う

五月病のサインがみられる新入社員には、あいさつをはじめ、「調子はどう?」などの何気ない声かけを積極的におこないましょう。
声かけをきっかけに、新入社員から話が聴けるかもしれません。
話を聴く際はできるだけ十分な時間を確保して、じっくり話を聴いてあげてください。
新入社員の気持ちに寄り添う姿勢が重要です。
新入社員は不安な気持ちを抱えながらも勇気をもって話をしています。
安易なはげましや「でも」「だけど」といった相手の話を否定するような言動はやめましょう。
逆に不安を増大させ、委縮させてしまいます。
新入社員の不安に寄り添い、安心感を与えることがなによりも大切です。

支える人はひとりで抱え込まず専門職につなぐ

新入社員を支える周囲の人たちも、日々の業務や自身の生活を抱えています。
話を聴いていくなかで、自分がつらくなってしまうときもあるでしょう。
ひとりで抱え込まずに、つらいと感じたら産業医や産業保健師などの専門職を利用することも大切です。
産業医や産業保健師は、医学的な知識を持ち、社員の心身の不調に対して、適切に対応することができます。
また、サポート体制、労働環境についての助言をおこない、周囲の負担を軽減します。
新入社員の五月病には、様々な立場の人のサポートと連携が有効です。

〈参考〉
・厚生労働省「こころの耳」
・勝久寿『「とらわれ」「適応障害」から自由になる本 不透明な時代の心の守り方』(さくら舎、2021年)


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保健師 大場

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