災害時に健康に過ごすためにどんな備蓄が必要?

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災害時に健康に過ごすためにどんな備蓄が必要?

Q. 最近、地震が増えていてるので自宅の備蓄を見直しています。災害時も健康に過ごすためには、何をどれだけ備蓄すればいいでしょうか?

A. 災害時も健康に過ごすためには、最低でも飲料水は1日あたり2ℓ分、食料は1週間分しましょう。また、感染症流行下でも安心して過ごせるよう衛生面での備蓄も忘れずに行いましょう。

飲料水の備蓄

災害時には、1週間程度もしくはそれ以上の断水が予想されます。
水は私たちの体にもっとも多く含まれる物質で、生きていくためには必要不可欠なものです。
成人は、1日に約2.5ℓを排出しているため、その分を飲食物などから補給する必要があります。
食事での水分摂取から約1ℓ、飲み物から約1.2ℓ補給するのが目安です。
そのため、脱水症状や便秘などの体調不良を防ぐためにも、飲料水は最低でも1日2ℓ分、できればそれ以上の水を準備してきましょう。

食料の備蓄

避難所で支給される食事は、おにぎりやパン、カップ麺など、炭水化物が中心で、栄養バランスも偏りやすくなります。
そのため、人間の体に必要なタンパク質やビタミン・ミネラルなどが不足しやすくなり、体調を崩しやすくなってしまいます。
また、南海トラフ巨大地震や首都直下地震などの国の有識者会議では、家庭用備蓄は1週間分以上の確保が必要としています。
これらのことから、次の3点のポイントで1週間分の食料を備蓄するのがおすすめです。

① タンパク質やビタミン・ミネラルなどが取れるもの

偏りがちな栄養を補うため、魚やお肉の缶詰、チーズやかまぼこなど、タンパク質が補える食べ物を準備したり、フリーズドライの野菜や乾物(切り干し大根やのりなど)、野菜ジュースや青汁などで不足したビタミンを補えるようにしましょう。
防災のために新たに買い足すのではなく、日頃利用している食料品や生活必需品を少し多めに購入して、日常の中で消費をする、ローリングストックがおすすめです。

② 温かい食事

避難所などの準備が整うまで、温かい食べ物が食べられないこともあります。
また、体温を上げることで免疫力も上がりますので、温めて食べる食事を準備するのがおすすめです。
たとえば、カレーや丼ものの具などのレトルト食品、おかゆやスープ、汁物などのフリーズドライ食品もあります。
温めるためにも、ガスコンロやガスボンベ(2~3日で1本)が必要になるので、食事の備蓄と合わせて忘れずに準備しましょう。

③ 食事を楽しめるもの

災害時だからこそ、元気が出る、食事が楽しめるものを準備するのがおすすめです。
チョコレートやフルーツ缶など自分の好きなものでもいいですし、最近ではスイーツの非常食などもありますので、食料の備蓄に加えてみてもいいですね。
また、非常時にはアレルギー対応食や介護食、離乳食が手に入りにくい、購入できない、といったこともあります。あらかじめ準備しておきましょう。

衛生面での備蓄

災害時は、衛生用品を新たに入手することは難しくなります。
マスクはもちろん、ウェットティッシュやアルコール消毒などを準備しておくと便利です。
また、水が出なくても、オーラルケアは必須です。
口内を清潔に保たないと、肺炎につながることもありますので、口腔ケア用のウェットシートや、液体歯磨きなどもあるといいですね。
また、忘れてはいけないのが、非常用トイレ。
非常時は、下水道が使えなくなる可能性が高くなります。
さらに、公衆トイレは多数の人が利用するため、衛生面の悪化なども心配されますよね。
そのため、水分を控えて、体調が悪化してしまう、という人もいます。
非常用トイレを1人14~17枚程度(1週間)は自宅に準備し、安心して排泄できるようにしましょう。
加えて、女性は、生理用品や下着の替えを多めに準備しておきましょう。
被災地では、緊急性の高い食料などの供給が優先され、女性の衛生用品などは供給が後になってしまうこともあります。
ご自身で準備をしておきましょう。

いつ起こるかわからない災害を健康に過ごすために、日頃からご自宅の備蓄について考えていきましょう。

<参考>
・ 東京都総務局総合防災部防災管理課『東京防災』(2015年)
・ 永田宏和、石井美恵子監修『保存版 新しい防災のきほん事典』(朝日新聞出版、2021年)