食事
鉄欠乏性貧血では、食事療法が有効です。
ただし、鉄剤の内服を指示されている方は、食事だけでは回復しないレベルです。
内服を自己判断で中止しないようにしてください。
最近は痩せの女性が多いですが、食事量が少ないとやはり鉄分の摂取も少なくなります。
j肌がカサカサになったり、髪もパサパサと美容面にも影響します。
栄養バランスのとれた食事が大切です。
必要以上のダイエットが貧血の原因になっていることがよくあります。また、インスタント食品や加工食品に含まれるリンを多く摂取すると、鉄分の吸収を妨げてしまいます。コンビニ食だけに頼らず、自炊することも必要ですよ!!まずは、欠食なく1日3食を食べることからはじめましょう。
たんぱく質は、赤血球やヘモグロビンの材料となる大切な栄養素です。
良質のたんぱく質を含む食品は、魚介類・肉類・卵・大豆製品・乳製品です。
ただし、一度にたくさんとっても体の中に貯めておくことはできません。少なくてもいいので、毎食たんぱく質をとることを意識してみましょう。
緑黄色野菜やレバーなど、鉄分の豊富な食品を積極的に摂りましょう。
ただし、鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄があり、非ヘム鉄の吸収率はヘム鉄の1/5程度です。
※レバーは1食分(50g)につき鉄6.5mgを含んでいますが、鉄剤の内服は通常50-200mgの量です。
内服指示のある人は、内服も継続することが必要です。
★食べ方を考えましょう★
☆たんぱく質は赤血球をつくる材料になるとともに、吸収の悪い非ヘム鉄の吸収をよくします。
ひじきの煮物には鶏肉をいれるなど、組み合わせを工夫してみましょう。
☆ビタミンCは鉄を吸収しやすい形にします。
レモンやすだち、大根おろしを肉料理や魚料理にあわせて食べてみてはいかがでしょうか。
☆造血作用のあるビタミンB12・B6・B2・葉酸・銅を摂りましょう。
☆胃酸の分泌が高まると鉄分の吸収がよくなります。
胃酸の分泌を高める酢、香辛料、柑橘類を摂りましょう。リラックスしてよく噛むことも効果的です。
☆鉄鍋で調理すると、料理に溶け出した鉄を摂取することができます。
☆緑茶やコーヒー、紅茶に含まれるタンニンは非ヘム鉄と一緒にとると鉄の吸収を妨げてしまいます。
食後1時間たってから飲むようにしましょう。比較的タンニンの少ないほうじ茶、ウーロン茶がおすすめです。