生理的障害とは

生理的障害・行動症候群として大きく2つ、摂食障害と睡眠障害を挙げておきます。 呼んで字の如く、摂食障害は食べることに関する障害、睡眠障害は眠ることに関する障害で、どちらも生命の維持に重要な行為に関係しています。

分類

摂食障害は大きく分けて神経性無食欲症(拒食症)と神経性大食症(過食症)に、睡眠障害は不眠症が一番多く、他には過眠症・ナルコレプシー・睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。


頻度

摂食障害の男女比は1:6~1:10で女性が圧倒的に多く、女性における神経性無食欲症の有病率は0.5%~3.7%、神経性大食症では1.1%~4.2%とされています。  
発症年齢は10代後半から20代前半にかけて多く、近年では低年齢および高年齢にかけて発症年齢の幅が両方向に拡大する傾向があります。
 
睡眠障害のうち、不眠症は睡眠障害の中でも最も多くみられる症状で、成人の21.4%が不眠を訴えているという疫学調査の結果も出ています。さらに、成人の14.9%が日中の眠気に悩み、6.3%が寝酒あるいは睡眠薬を常用していることが明らかにされています。  
小児期や青年期には稀で、20~30歳代に始まり、中年以降で急激に増加し、40~50歳代でピークとなります。