1日6時間座っている人は早死にする
ご勤務されている方で、
朝から夜まで社内でデスクワークしているという方は
少なくないと思います。
その“座りっぱなし”は身体にどのような影響を与えるのでしょうか。
そのとおりです。
実はその座りっぱなしの習慣は、老化を加速させています。
この座りっぱなしで動かない生活は、タバコと同じくらい体に悪いことがわかってきました。
「健康のためには運動したほうがよい」ということは知っていても、「運動しないこと」が招く弊害については
あまり知られていません。
運動は“できればしたほうがよい”ものではなく、「運動しないと早く老化し、早死にする」これが、
科学の進歩によってわかってきた新たな常識です。
座りっぱなしで体を動かさない生活を
「セデンタリー・ライフスタイル(Sedentary Lifestyle)」といいます。
WHO(世界保健機関)によると、
セデンタリー・ライフスタイルは、
生活習慣病と同じように、
がん・糖尿病・心臓病などを引き起こす原因となり、
年間約200万人の死亡原因になっていると算出されています。
また、アメリカの男女10万人を14年間追跡した研究(2010年、Thunら)によれば、1日6時間以上座っている人は、
3時間以内の人よりも早死にしやすいことがわかりました。
さらに、動かない生活は、脳細胞をも殺す(実際に脳が縮んでいく)ほど恐ろしい習慣なのです。
その理由は、人類が誕生した約100万年前にさかのぼりますが、狩猟生活で慢性的な飢餓状態にあった
当時の人々は、毎日20kmくらい走っていたようです。
人間が安定して毎日食事を食べられるようなったのは、たかだかここ100年ほどのこと。
交通機関や車が普及し、1日中パソコンと向き合って仕事をするようになったのも、人類の歴史から見ると
ごくわずかです。
そもそも、人間は体を動かしてこそうまくいくように遺伝子設計されています。
日頃デスクワークが中心の人にとって、座りっぱなしの生活を変えることは難しいかもしれませんが、
日常の活動量を増やすことは可能だし、だからこそ、
意識的に体を動かし、脳を活性化する工夫が必要なのです。
毎日長時間座りっぱなしだなぁ・・・という方は、日々の生活の中で、いかに体を動かす工夫が
できるかがとても大切です。
立つ!歩く!ストレッチする!運動する!簡単なことで老化は防げます。
ぜひ日頃の生活を振り返ってみてください。
保健師 中山真樹
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