誰でも、辛い出来事や思いどおりにならないこと(社会生活上のストレス)によって、不安やイライラが強くなったり、悲しみや憂うつになったり、時に投げ出したくなったり、自棄になったりすることは、あり得ることです。
適応障害は、ストレスに対する正常な反応が強く現われ、下のような症状となります。
これらの症状が悪化すると、会社では職場不適応、学校では不登校、家庭では別居や離婚といった形に変わり、ひどい場合には、お酒やギャンブルの中毒に陥るといったケースもみられます。
診断には、次の基準を満たすことが必要です。
(1)はっきりとした心理・社会的ストレスに対する反応で、3ヶ月以内に発症する。
(2)ストレスに対する正常で予測されるよりも過剰な反応。
(3)社会的または職業(学業)上の機能の障害。
(4)不適応反応はストレスが解消されれば6ヶ月以上は持続しない。
(5)他の原因となる精神障害がないこと。