自分らしさを大切にするための権利
職場では、「生き残る」か「自分らしく生きる」かの選択を突きつけられる場面が頻繁に発生します。
働くことで生活を支えている人にとっては、労働は生き残ることに直結していますが、働いている環境が必ずしも生きやすい環境とは限りません。
しかし、職場環境や労働条件は一従業員が変えたりコントロールしたりすることがほとんど不可能な領域です。
そのため、違和感を感じながらも自分が環境や条件に合わせざるを得ないことの方が多くなる中、燃え尽きるまで働かないと休みをとれない、評価してもらえないと思い、心身の疲労を誤魔化しながら働く人が増えています。
ですが、燃え尽きてしまって休職したために職場での信用を失い、まるでお荷物のように扱われ、人間不信に陥ってしまうことや、燃え尽きてしまった自分を自分で責めるネガティブスパイラルに陥り、うつや不安障害などの精神疾患を発症して、回復に時間がかかるケースも増えています。
六法全書には書かれていませんが、自分らしさを大切にするための権利がたくさんあります。
次に挙げる権利は、「あなたの権利章典(Your Bill of Rights)」と呼ばれる権利のリストです。
◇ あなたの権利章典 ◇
◇あなたがあなたらしくある権利
◇あなたがまず自分を第一に考える権利
◇あなたが安全を確保する権利
◇あなたが怒りを感じ、表現する権利
◇あなたが人としての尊厳を失うことなく扱われる権利
◇もし不公平に、暴力的に扱われた場合、あなたが怒り抗議する権利
◇あなたが人間らしくある権利-完璧ではない
◇あなたが自分の意見を持ち、表現し、それを真剣に受け止めてもらう権利
◇あなたの人生に影響のあることに関して質問する権利
◇あなたに影響のあることについて決断する権利
◇あなたの気持ちが変わる権利
◇あなたが「No」という権利
◇あなたが失敗をする権利
◇あなたが自分の限界と優先順位を設ける権利
◇あなたが他の人の問題に責任を負わない権利
◇あなたが好かれない(嫌われる)権利
◇あなたが自分以外の人の期待にそった生き方をしない権利
◇あなたが「スーパーウーマン」「スーパーマン」でなくてもいい権利
◇あなたが人に助けを求める権利
◇あなたが自分を許す権利
◇あなたが自己主張しない権利
◇あなたが幸せに感じいていないのであれば、自分の人生をコントロールし、変えていく権利
自分を大切にすることを忘れてしまい、自己否定のスパイラルに陥りそうになった時思い出せるように、燃え尽きてしまわないために、あなたが大切にしたい権利を心に刻んでおきましょう。
そして、もしあなたが必要としている権利が見当たらなければ、権利を付け加えてみてください。
精神保健福祉士 山口紗英
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