トップページ(健診結果の見方)精神疾患名と症状躁うつ病(双極性障害): 症状は?

症状は?

双極性障害のうつ状態は、大うつ病のものとほぼ同様であるため鑑別はできません。
躁状態では、気分は爽快で楽しく、口数が多く早口になり、疲れ知らずで活発に活動します。
また、良いアイデアが次々に浮かんだり、根拠もなく自分は誰よりも偉いと信じたり、急にイライラして怒りっぽくなったりします。
気が散って軽率になり、自制心を失っていることが多いため、多額の借金を抱えたり、人間関係を乱して信頼関係を失うこともあります。
周囲から見ると明らかに「いつもと違う状態」ですが、本人に病気だという自覚はありません。


詳細

※主に躁状態での症状を記載しております。うつ状態についてはこちらをご参照下さい。

爽快気分

  • 躁状態になると、気分が高揚し、何を見ても愉快で楽しいと感じます。
    表情もいきいきとし、「人生はバラ色だ」と表現する人もいます。

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易怒性

  • イライラしていることが増え、自分の考えや意見が思うように通らないと、些細なことにも過敏に反応して怒り出します。
    言葉遣いや行動が乱暴になったり、攻撃的になり、暴力を振るう人もいます。

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睡眠障害(不眠または睡眠時間の減少)

  • 眠っている時間が短くても、十分足りているように感じ、睡眠に対する欲求が減少した結果、睡眠時間が少なくなります。
    疲れを知らずに昼夜を問わず活動し続け、ほとんど眠らないこともあります。

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誇大性、誇大妄想

  • 気持ちが大きくなり、自意識過剰になります。
    自分の能力や財産、身分について過大評価し、自慢話が多くなります。
    空想や願望が確信に変わって、根拠もないのに「自分は特別な人間だ」となど思いこむこともあり、それが高じると「自分は神だ」などの妄想を抱くようになります。

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多弁・多動

  • おしゃべりが増え、動作も落ち着きがなくなります。
    絶えず動き回り、外出が増え、何かしていないと気が済まず、じっとしていることができません。
    思いつきや考えをすぐ実行しようとするため、相手の都合を考えず、夜中に何度も電話をかけるなど非常識な行動をとることもあります。

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観念奔放

  • 次から次に新しい考えやすばらしいアイデアが浮かびます。
    思考のテンポは速くなりますが、内容はまとまらず、話題がころころと変わり一貫性がなくなります。
    周囲からすると突拍子もない考えであっても、本人は絶対の自信を持っているため、反論しても効果は期待できません。

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注意力散漫

  • やり始めたことを途中でやめてしまい、他のことを始めるなど、関係の無い刺激に次々と反応します。
    複数の考えが頭の中で渦巻き、競い合っているような状態になっているため、注意力が散漫になり、ひとつのことに集中して取り組むことが難しくなります。

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逸脱行動

  • 後先を考えずに目先の快楽的な行動に熱中するため、高額の買い物をしたり、ギャンブルにはまってしまい多額の借金を作ってしまうといった法的な問題を引き起こすことがあります。
    他人への干渉や命令行為が増え、反論したり注意すると怒り出すため、それまで築いてきた信頼関係を失い、仕事をやめざるを得なくなることもあります。
    また、性的にも抑制がきかず、奔放になります。