薬物療法と精神療法が併用されます。
薬物療法では抗不安薬が主に処方され、精神療法では支持的精神療法や認知行動療法が選択されます。
支持的精神療法は、不安の根本的な原因と対処方法を探る上で重要であり、認知行動療法では、まず日常で緊張したときにリラックスできるようになることを目指して、呼吸訓練や筋弛緩などのリラクゼーションを習得し、次に、本人の状況の捉え方に焦点をあてて修正しながら、自分でコントロールしていくことを目指します。
薬物療法
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、即効性が高い薬で、頓用として用いられることが多くあります。
使用する場面に合わせて、作用時間の長さや作用の強さを考えて処方されます。
一般的な副作用は鎮静作用と筋弛緩作用で、運転操作への支障があげられます。
服用後の運転は避けてください。
精神療法
一般的に「カウンセリング」と呼ばれているものです。最も基本的な精神療法で、悩みや不安をよく聴き、それを理解して支持することを基本としています。
訴えに対して、良いとか悪いとか間違っているというような価値判断はせず、安易に励ますこともしません。あくまでも支持することによって、気持ちを楽にさせ、精神的に自立できるようにし、回復をはかるものです。
認知に働きかけて、そのバランスをとり、ストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていく療法です。
悲観的になりすぎず、かといって楽観的にもなりすぎず、地に足のついた現実的でしなやかな考え方をし、問題に対処していけるように手助けをします。
定期的な面接と、ホームワークを日常生活の中で行うことが効果をあげるために不可欠です。
全身の緊張を解放し、気持ちを落ち着かせることを自身でコントロールできるようトレーニングする「自律訓練法」や、緊張しているときの状態と脱力しているときの状態との違いを意識して、体の緊張がとれていくことを体感し、緊張している筋肉を緩める「筋弛緩療法」などがあります。