朝食とメタボの関係

  雑学, 保健師  

写真皆さまは普段朝ご飯を召しあがっていますか?

「朝活」という言葉も浸透して間もないですが、朝の早い
時間帯を有効活用する方もいらっしゃれば、
バタバタと忙しい朝のスタートを迎える方も多いことでしょう。
”ご飯を食べる時間があったら少しでもギリギリまで寝ていたい”
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。



さて、実はこんな研究結果があるのです。

朝食を食べたり食べなかったりする人は毎日食べる人よりメタボリックシンドロームになるリスクが

近く高くなると言われています。

(第110回日本内科学会総会発表より)

また、朝食欠食だけではなく、これに随伴して「遅めの夕食摂取」があった場合についても、その可能性を指摘した研究結果がこちらです。

(第48回日本成人病(生活習慣病)学会発表より)

こちらの発表によると、以前から指摘されている朝食欠食と生活習慣病の関連に「遅い夕食」が加わることで心血管疾患の危険因子への影響が変わるため、注意する必要があると述べています。


平成24年国民健康・栄養調査結果の概要を見ると、朝食の欠食率は、男性12.8%、女性9.0%となっていますが、これは前年に比べ男女とも減少傾向にあります。
また年代でみた場合は、男女とも20代での欠食率がピークとなっているようです。

◎平成24年 朝食の欠食率の年次変化(1歳以上、性・年齢階級別)

今は、ファストフードやカフェでのモーニングセットなども豊富で、自宅では食べられなくても移動中や出社後に、
朝ご飯を食べられる環境が整っているといえます。
錠剤などでの栄養補給や栄養ドリンクのみの摂取は、この統計では「欠食」の範囲に含まれます。
ドリンク1本だけで済ませている方は、朝ご飯を摂っていることにはならないので注意しましょう。


「食事と食事の間隔が開くと太りやすい」という話は耳にされたことがあるのではないでしょうか?
食事の間隔が空くと体はエネルギーをできるだけ使わず蓄えようとして、脂肪の分解能力が落ちます。
つまり、朝ご飯を抜いた場合、たとえ次の食事で量を食べ過ぎなくても太りやすい体質になっていきます。
この太りやすい食習慣を持ち続けていくことがリスクを高めることに繋がります。

朝食欠食は朝の時間帯の問題だけではありません。
夜更かし・慢性的な残業の継続といった夜間の生活リズムの影響も少なからずあると考えます。

深夜残業で夜食を摂り、そのために朝胃もたれが・・・

ということもよくありますね。
前日の疲れがきちんと摂れ、朝は目覚めと共に美味しく朝食が食べられる。そんな生活が今の習慣の中で1日でも多く作れるよう、少し意識してみて下さい。

 


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保健師 中山真樹

保健師 中山真樹

看護師勤務を経て、現在は企業様を対象に保健師業務を行っております。 某企業の健康管理室に出向していた経験を、皆様の健康管理業務に活かしたいと思います。

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