身近な不眠習慣~水分とその成分~

  健康管理, 雑学, 保健師  

こんにちは、保健師の林です♪

過重労働面談の対象の方では、現在までの業務量負荷が多かったり、プロジェクト納期の関係で引き継ぎ残業が続く予定等から、睡眠に関する問題を感じていらっしゃる方が多くいます。

睡眠不足は脳の疲労を慢性化します。またそれが長期化した場合には、業務への影響に留まらず、生活全般への意欲低下や気分の落ち込み等を知らず知らずのうちに招く可能性が高くなります。

産業医・保健師による面談を何回か受けられた方の場合には、就寝前の食事や入浴・リラックス出来る工夫等について対策をとられている方は多いです。しかし、良く良く聴くと水分摂取量や飲料の種類により睡眠への影響を来している場合があります。

「業務の調整は難しいけれど、短時間でもしっかり眠れるようにしたい」と言う方は、是非一度、次の内容もチェックしてみて下さい。

●●●睡眠の質を妨げない為に●●●
見落としがちな次の2点について、ご紹介したいと思います。

『就寝前の水分摂取量が多すぎないように注意しましょう。』

「食事を摂る時間がないけれど飲み物なら大丈夫」と言う場合があると思います。体内の水分が少なくなると、血液が濃くなる(血管内脱水)ため、めまい・動悸の原因や血栓(血の塊)をつくりやすくすることから、こまめな水分摂取は必ず必要です。しかし、遅く帰宅してから、お酒・みそ汁、スープ・お茶・入浴後のお水•••等となると、日中よりもかなり集中的に水分を摂取している場合があります。特に就寝前にはアルコールや硬水、覚醒効果のある飲み物ではなく、常温の水や白湯などコップ1杯(200ml)を目安にしてみてはいかがでしょうか。

『カフェインの含有量にも注目して見ましょう。』

普段飲まれる水分のカフェイン量をど意識されたことはありますか?
カフェインは摂取すると30分ほどで効果が表れ、飲んでから約3時間後には効果が最大になります。最終的に効果が完全になくなるまでには、5~7時間ほどかかるといわれています。そうすると、カフェインによる睡眠への影響を防ぐには、少なくとも就寝時間の5~7時間ほど前(夜18時以降)から避けた方が良い計算になります。

カフェインを含む飲料と言えば、コーヒー・緑茶・紅茶などが良く知られています。ところが調べてみると、その種類は多く、成分の含有量も意外な多さです。

※参考(150mlの飲料)
玉露-180mg
コーヒー(ドリップ)-100mg
烏龍茶-100mg
ジャスミン茶-60mg
栄養ドリンク(カフェイン入)-50mg
コーラ-40mg
紅茶・ほうじ茶-30mg
麦茶・黒豆茶-0mg

メーカーや抽出工程によって、その含有量は様々です。

カフェインの1日目安量は250mg前後(妊婦、体調不良や持病のある方、敏感な方等は除きます。)と言われています。
作用としては、集中力を高めたり、眠気から解放される効果から、上手く付き合うと非常に良い成分です。また最近ではコーヒーの脂肪燃焼効果で女性の注目を集めていたりもします。しかしカフェインは、程度は少ないものの、アルコールや薬物と並び依存性・耐性・離脱症状・毒性(中毒)の影響があります。摂り過ぎにはやはり注意が必要です。

★本日のポイント★
◎自分が飲む飲料のカフェイン含有量を意識して、量やタイミングを工夫しましょう。
◎体調がいまいちだけど残業を頑張りたい場合には、カフェインレスの薬(風邪薬・頭痛薬)や栄養ドリンク剤も市販されていますので、窓口の薬剤師への相談をしてみましょう。

~おまけ~
ノンカフェインドリンクの選択も有効です。コーヒー店ではデカフェ(カフェインレスコーヒー)やオルゾ・カフェ(コーヒー豆の代わりに大麦使用)を取り扱っている場合があります。体調に合わせてティータイムを楽しみたいですね♪


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保健師 林晴香

保健師 林晴香

臨床経験や健診業務での経験を生かし、社員の皆様がどのような環境で働き、健康観やライフスタイルはどういったものをお持ちかなど、広い視点で関わりができるような保健師を目指しております。

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